パワーコードその3(3弦ルート)

リズムギターの基本的なフレーズの一つであるパワーコードの弾き方の説明その3。このページでは3弦をルート音に取った場合のパワーコードの弾き方について考えていきます。ポイントは1、2弦の押さえ方をどうするかです。

3弦にルート音がある場合のパワーコード

3弦にルート音があるようなパワーコードのTAB譜の例としては、以下のようなものが典型的な形です。

図1-1. 3弦ルートのパワーコード

options space=20 options scale=0.9 tabstave notation=true key=A notes (2/3.5/2.5/1) (2/3.5/2.5/1) (12/3.15/2.15/1) (12/3.15/2.15/1) | text :2,.-3,A,G

図1-2. 低音側のコードの押さえ方

fretboard option frets=8 option width=300 show fret=5 string=1 text=小 show fret=5 string=2 text=小 show fret=2 string=3 text=人 fill-color=red

図1-3. 高音側のコードの押さえ方

fretboard option start=10 option frets=18 option width=300 show fret=15 string=1 text=薬 show fret=15 string=2 text=薬 show fret=12 string=3 text=人 fill-color=red

赤色の部分がルート音です。

図1-1の譜面例には低音側と高音側のものを例として示しています。スコア等で見かけるとすれば高音側のコードでしょう。低音側のコードはあまり見かけることはないかもしれません。その理由としては、フレット位置が低いとフレット感覚が広くなるためコードが押さえづらいことや、4弦ルートのコードに置き換えてそちらのコードで弾いたほうが楽であるためではないかと思います。

図1-2、1-3では、これらのコードの押さえ方を示してあります。どちらのフォームも1、2弦は小指、または薬指でまとめて押さえます。1、2弦のフレット位置は同じなので1本の指でまとめて押さえる(セーハ)ほうが効率的でしょう。上の例では、Gコード(高音側のコード)は1、2弦15フレットを薬指で押さえてますが、これを小指に変えても構いません。よりハイフレットなポジションのコードになるとフレット感覚が狭くなってきて、小指でのセーハが窮屈になるかもしれません。その場合は薬指で押さえれば楽になると思います。

これもパワーコード?

パワーコードその2(4弦ルート)と同じように、3弦ルートの上記のコードをパワーコードと言われて不思議に思う人もいるかもしれません。そんな人は以下の譜面を見て下さい。

この図の右2つはよく見慣れた5弦、6弦ルートのパワーコードですね。これら4つのコードはポジションが異なりますが、全く同じ音で構成されており同じものなのです。

図1-3. 3弦ルートと4、5、6弦ルート

options scale=0.9 tabstave notation=true key=A time=C notes (2/3.5/2.5/1) (7/4.9/3.10/2) (12/5.14/4.14/3) (17/6.19/5.19/4) | text A

ミュート

3弦ルートのパワーコードのミュートは4、5、6弦に気をつけることになります。ポイントは以下の2点です。

  • 右手のストローク
  • 左手の中指(薬指)

右手のストローク

今回の例のようなコードは結構押さえづらいです。ハイフレット側のポジションならばまだマシかもしれませんが、ローフレット側のポジションだと指を多少なりとも開くことになり、中々キツイかもしれません。

したがって、ミュートに関してはまず右手のストロークに意識を向けましょう。具体的には鳴らすべき1、2、3弦のみに確実にヒットするようなストロークを心掛けます。鳴らす弦が下半分の弦のみに限られているので、ピッキングのコントロールは気持ち的には楽でしょう。

左手の中指(薬指)

右手だけではやはりミュートは不十分なところもあるので、左手の空いている指も使ってミュートします。4弦ルートのパワーコードオクターブ奏法のページでも扱ったように、空いている左手の中指を伸ばして4、5、6弦に触れさせておくことでミュートの手助けをします。コードフォームとしてキツイかもしれませんが、よく練習して指を慣らすと良いです。


ローフレット側のコードが弾きづらい時は

ローフレット側のコードの場合は、大抵の人が小指で1、2弦をセーハすることになると思います。しかし、それだと非常に弾きづらかったり、ミュートがどうしてもあまくなったりするかもしれません。

そのような場合はコードを4弦ルートのコードに置き換えると良いです。具体的な置き換え方は次のページで説明します。

コードの置き換え(3弦ルートを4弦ルートにする) »

サイト内ページ検索

inserted by FC2 system