ギターの速弾きテクニックのスウィープ。難度の高いテクニックですが、そのパターンは割と決まっています。ここでは5弦スウィープの基本パターンについて、メジャースケールを元にしたものを説明します。
スウィープのフレーズの形は大きく「メジャー型」と「マイナー型」に分けることができます。これらはフレーズの構成が「メジャースケール」が元になっているのか、「マイナースケール」が元になっているのかの違いです。この辺りの理論的な部分はここでは触れませんが、複雑な運指のように見えるスウィープも実はその中に規則性があるということだけでも知っておくと良いです。
ここからは具体的に5弦スウィープのメジャー型について見ていきましょう。以下に5弦スウィープのメジャー型の典型的なパターンの例を記しました。
1つ目の例は既に「スウィープの基本」のページで紹介したものです。フレーズの1音1音について弾き方のコツを記載しているので、そちらのページもぜひ参考にしてみて下さい。
「スウィープの基本」のページでも触れてますが、この形の5弦スウィープはクラシック式のフォームでもロック式のフォームでも好きな方で構いません。5弦スウィープは幅広く動くため、基本的にはクラシック式のフォームを取ります。しかしフレーズの形がパターン1の形で、かつこのTAB例のようにハイフレットのポジションであれば、ロック式でも十分押弦できると思います。ロック式でもできるようになっておくとフレーズの途中にチョーキングなどを入れやすくなるため、両方のフォームで練習しておくと良いと思います。
ただし、このパターン1のスウィープフレーズでも、ポジションがローフレット側である場合はクラシック式一択になるでしょう。ローフレット側はフレット間隔が広いため、ロック式では届かないと思います。また下で紹介しているパターン2の形もクラシック式のみにならざるを得ないと思います。パターン2では5弦のポジションがキツイことが理由になると思います。
2つ目の例についてですが、これも典型的なパターンです。5線譜を見ると、1つ目の例とほとんど音が同じであり、唯一違う音が1弦20フレットの音のみです。このように同じメロディラインでも弾き方が色々あることは非常に便利なことです。なぜなら、前後のフレーズ次第で弾きやすい方を選択できるためです。
この形の5弦スウィープでは、2、3、4弦での中指のジョイントがポイントになります。ジョイントとは複数の弦を1つの指でまとめて押さえて弾くテクニックのことです。同じようなものに「セーハ」がありますが、セーハとジョイントの違いは複数の弦を同時に鳴らすかどうかです。セーハはコードを弾くときなどに使うように、一度のピッキング(ストローク)で同時に複数の弦を鳴らしますが、ジョイントは1弦ずつ鳴らします。今回の例であれば、以下のような手順になります。
ジョイントでは左手だけでミュートすることは中々難しいので、右手も使ってミュートしましょう。ピックを滑らせて行くと同時に右手の手刀部分の当てる部分もずらしていきます。右手の使い方は「スウィープの基本」で説明した方法と全く同じなので、そちらのページも参考にして下さい。
次にマイナー型についても見ておきましょう。以下のページにて説明しています。形はほとんど同じなので、まとめて覚えてしまうと便利です。