音程と度

音楽において、2つの音の高さの違いのことを音程と呼びます。その音程を表す単位として「度」という単位が用いられます。ここではこの「音程」、「度」について説明していきます。

音程と度

「音程」と「度」は次のように定義されます。

音程とは2つの音の高さの差(違い)のことで、その違いを表す単位が「度」。

使い方として図1の譜面の各音の音程は次のように表すことができます。

  • C音(ド)とE音(ミ)の音程は3度である
  • C音(ド)とA音(ラ)の音程は6度である
  • E音(ミ)とA音(ラ)の音程は4度である

図1. 例題用の譜面

options scale=0.9 tabstave notation=true notes 3/5 7/5 12/5 | text C,E,A

あまりよく分からないかもしれませんので、例え話を用いて考えてみましょう。

「2人の男性Aさん、Bさんがいるとします。Aさんは身長が150cm、Bさんの身長は180cmです。このとき、AさんとBさんの身長差は30cmです。」

この文の「AさんとBさんの身長差」という部分が「音程」という言葉に対応し、「身長差は30cm」の「cm」という単位が「度」に対応します。

音程というものは数学でいう「絶対値」のようなものです。つまり2つの音の差の大きさのみを表します。よく「音程が低い」、「音程が違う」というような言い方を聞きますが、細かいことを言えばこれは間違いだと言うことですね。音が違うことを表すのならば、単純に「音が違う」、「音が低い」で良いわけです。

ただ現実としてこのような言い方が浸透していますし、細かいことを言ってもしょうがないですが。

ここで上の譜面の例で、なぜCとEの音程が3度なのか、EとAが4度なのか、そして音程を度で表すにはどのようにして求めればいいのか、疑問に思うかもしれませんが、ここではひとまず置いておきます。


音の上下

上で示した例文で「身長差は30cmだけど、Aさんを基準にすればBさんは30cm高い、一方でBさんを基準にすればAさんは30cm低い」と言うことができます。

これと同様に音の上下を音程を使って表すことができます。上の譜面でCを基準に考えてみると、次のように言い直すことができます。

  • EはCの3度上(の音)、またはCの3度上はE
  • AはCの6度上(の音)、またはCの6度上はA

同様にE、Aを基準にしたときはそれぞれ以下のように言うことができます。

Eを基準とした時

  • CはEの3度下(の音)、またはEの3度下はC
  • AはEの4度上(の音)、またはEの4度上はA

Aを基準とした時

  • CはAの6度下(の音)、またはAの6度下はC
  • EはAの4度下(の音)、またはAの4度下はE

1度(同度、ユニゾン)と8度(オクターブ)

比較する2つの音が同じ高さの音であるとき、その2つの音の音程は1度であると言います。ゼロ度ではないので注意して下さい。図の左側と真ん中の2つのC音の関係が1度です。

また、音程が1度のことを同度、またはユニゾンとも言います。

一方、一言にCと言っても音の高さが異なるCがあることはご存知だと思います。例えば図の左側のCと右側のCのことです。この2つの音の高さの差を1オクターブということは知っているかと思いますが、この1オクターブの音程は度数で表すと8度と表します。

図2. ユニゾンとオクターブ

options scale=0.9 tabstave notation=true notes 3/5 3/5 15/5 | text .11,C,C,C

ユニゾン・チョーキングとオクターブ奏法

チョーキングのテクニックの1つに「ユニゾン・チョーキング」というものがあります。この名前の由来はもちろん上で述べた2つの音の音程が1度であることをユニゾンということから来ています。普通に弾く弦とチョーキングする弦の音の高さが同じになるように弾くために、ユニゾン・チョーキングと言います。

オクターブ奏法についても、鳴らす2本の弦の音程が1オクターブであることが由来です。

図3. オクターブ奏法とユニゾンチョーキング

options scale=0.9 tabstave notation=true notes (7/1.10b12/2) (5/5.7/3)s(10/5.12/3) |

まとめ

このページの内容をまとめると以下のようになります。

  • 2つの音の高さの差を音程という
  • 音程を表す単位が
  • 2つの音の高さが同じときの音程は1度
  • 1オクターブの音程は8度

次のページで上で説明しなかった度数の求め方を説明します。

度数の求め方 »

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