リズムギターの基本的な演奏方法の1つがブリッジミュートです。ブリッジミュートによる演奏はメリハリのある引き締まったサウンドが得られます。このブリッジミュートについて、その弾き方やコツを説明します。
ブリッジミュートとは、弦を弾く際にギターのブリッジ付近に手の手刀部分を置き、その状態でピッキングする演奏方法のことを指します。ブリッジミュートで演奏する場合はTAB譜面上で「M」の文字が表記されます。ブリッジミュートによる弾き方が連続する場合は、どこまでブリッジミュートで演奏するかを表す線や矢印なども一緒に表記されることが普通です。
図1はブリッジミュートによる演奏指示が記されたTAB譜の例です。この場合は以下の手順に従って演奏することを表しています。
上で簡単に説明したように、ブリッジミュート奏法はギターのブリッジ付近に手を置いてピッキングします。ピッキングする手はブリッジ近辺の弦上に固定するので、慣れないうちはピッキングしづらいかもしれません。手の可動範囲が狭いので、ピックを当てても弦の抵抗に負けてしまって上手く弾けず、迫力の無いサウンドになりがちです。
ブリッジミュート時のピッキングのコツは、手首のスナップを効かせてピッキングすることです。スナップを効かせることで手首の可動範囲の狭さをカバーし、その結果として弦の抵抗に負けずしっかりしたピッキングができます。またスナップを効かせると手首の振りに速さも出るので、結果的に引き締まったサウンドが得られます。
右手を置く位置について上記ではブリッジ付近と曖昧に表記しましたが、これは手を置く位置によって得られるサウンドが変化するためです。ヘッド寄りに置けば音が切れやすくなりシャープに、ブリッジに近ければ音が広がります。具体的なニュアンスは、自分でいろいろな位置で弾いて試行錯誤すると良いでしょう。一応の目安としては、ブリッジから1~2cm程です。
また、ミュートの力のかけ具合も重要です。これは手の手刀部分の力加減です。強くかければ(手刀部分で弦を強めに押し付けるようにすれば)歯切れのいいサウンドになり、軽くすれば(手刀部分で押し付ける強さを弱めれば)効果も弱まってきます。このことも加味して色々試しながら弾き、自身でしっくりくるサウンドになるポジションを見つけると良いです。