オルタネイト・ピッキングその3(アウトサイド・ピッキング)

弦移動を含むオルタネイト・ピッキングにはインサイド・ピッキングとアウトサイド・ピッキングの2種類のピッキングが出てきます。この2つの内、ここではアウトサイド・ピッキングに関してその弾き方やコツを考えます。

弦移動を含むオルタネイト

前ページ「オルタネイト・ピッキング」で紹介したフレーズはピッキングする弦がすべて同じ弦であるようなものでした。しかし、一般的には同じ弦であることはあまり無く、弦移動を行う必要があるような複数の弦を用いたフレーズであることが多いです。弦移動を含むフレーズをオルタネイトで弾く場合、ピッキングに対する意識をしっかり持っていないとミスをしてしまうことも多いです。

オルタネイトで弦移動を行う場合は、その状況によって以下の2種類のピッキングが現れます。

  • インサイド・ピッキング
  • アウトサイド・ピッキング

これら2つのピッキングの内、このページではアウトサイド・ピッキングについて詳しく見ていきます。


アウトサイド・ピッキング

まずは以下の譜面を見て下さい。図1は1、2弦を用いた上昇フレーズです。「インサイド・ピッキング」のページの例を逆にしたようなフレーズになっています。譜面の中に赤線が引かれている部分がありますが、ここがアウトサイド・ピッキングを行う部分です。アウトサイド・ピッキングは2本の弦の外側をピッキングする弾き方で、これを図解したものが図2となります。

図1. アウトサイド・ピッキングの譜面例

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弦をまたぐ

アウトサイド・ピッキングは2本の弦の外側をピッキングするので、その弾き方は弦をまたぐような形になります。インサイド・ピッキングではありがちなミスとして、ピックが弦に引っかかってしまうことがある、と書きましたがこれはアウトサイド・ピッキングでも同様です。

例えば図2-1のパターンを考えてみましょう。これは2弦をダウン・ピッキングした後に1弦をアップ・ピッキングするものです。この場合は2弦をダウン・ピッキングした後に注意が必要で、2弦をダウン・ピッキングした後に1弦をアップ・ピッキングするはずが、1弦をまたぐことができずに引っかかってしまうことがあります。引っかかってピッキングが止まってしまうと音が鳴らない、またはノイズが出てしまうということが発生してしまいます。

エコノミーはダメ

また初心者の方に多いのが、オルタネイトになっていない、という場合です。特に2弦から1弦に移るとき、2弦をダウン・ピッキングした後そのまま1弦にも当てて弾いてしまう、というケースが多いです。実はこのようなピッキングは「エコノミー・ピッキング」と呼ばれるピッキングテクニックの1つなのですが、オルタネイトで弾くはずが意図せずエコノミーになっている場合があります。

最初から狙ってエコノミーで弾いているのならばまだ良いのですが、オルタネイトが面倒だからという感覚でエコノミーにしてしまうことは良いことではありません。特にピッキングのリズムが乱れやすいのがエコノミーなので、ピッキングをキチンと制御できない内に中途半端に弾くと、リズムがよれたり出音がハッキリせず中途半端な結果になってしまいます。

図2-1. 2弦 → 1弦のパターン

アウトサイド・ピッキングの形1

図2-2. 1弦 → 2弦のパターン

アウトサイド・ピッキングの形2

基本はオルタネイト

ピッキングの基本はオルタネイト・ピッキングです。弦移動を含むオルタネイトはピッキングに繊細さが要求されて少し難しいですが、インサイド・ピッキング、アウトサイド・ピッキングの違いを意識しながらゆっくり弾いて、それぞれのピッキング感覚を体で覚えるようにすると良いです。


エクササイズ

以下のページで、弦移動を含むオルタネイト・ピッキングのエクササイズを紹介しています。練習フレーズが欲しいときに参考にして下さい。

オルタネイト・ピッキングその4(弦移動を含むオルタネイトのエクササイズ) »

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